◎ 長期平準定期保険 及び 逓増定期保険
−その活用方法と経理処理−
◆ 長期定期保険の内容 及び 活用(例) |
(1)保険期間が極めて長い定期保険(満期保険金のない生命保険) |
(2)保険期間中の保険金額が5倍までの範囲で逓増していく定期保険 |
損金性のある定期保険 を活用することにより | (1) 一定額が損金算入できるので株価引下げ効果となり (2) 死亡退職金だけでなく、解約返戻金を利用すること により 「生前退職金」 の備えとしても有効 |
---|
◆ 長期定期保険の経理処理における考え方 |
● 上記の保険は、毎年の支払保険料が平準化されているため、保険期間の前半に支払う 保険料の中に相当多額の前払保険料が含まれており、それで税務の取扱いを適正にする為、その支払保険料の損金算入時期について、次のように規定されています。 |
◆ 「長期平準定期保険」の保険料の経理処理 |
保 険 の 内 容 | 保険期間満了時の被保険者の年齢が70歳を超え、 かつ 『加入時年齢+保険期間×2』 の数が105 を超えるもの | ||||
---|---|---|---|---|---|
保 険 期 間 | 支払保険料(対象額) | ⇒ | 損金算入額 | ||
(イ) | 保険期間の開始から保険期 間の60%相当期間経過ま での期間 | 各年の支払保険料 | → | 2分の1 損金算入 (残り資産計上) | |
(ロ) | 保険期間の60%相当期間 経過後の期間 | @ | 各年の支払保険料 | → | 損金算入 |
A | 上記(イ)により資産 計上した金額 | → | 経過期間に応じ 損金算入 |
◆ 「逓増定期保険」の保険料の経理処理 |
保 険 の 内 容 | 保険期間の経過により保険金額が5倍までの範囲で 増加する定期保険のうち、保険期間満了時における 被保険者の年齢が45歳を超えるもの | ||||
---|---|---|---|---|---|
保 険 期 間 | 保険期間満了時の 被保険者の年齢他 | ⇒ | 損金算入額 | ||
(T) | 保険期間の開始から保険 期間の60%相当期間経過までの期間 | @ | 保険期間満了時における 被保険者の年齢が45歳を超えるもの | → | 2分の1 損金算入 (残り資産計上) |
A | 70歳を超え、かつ | → | 3分の1 損金算入 (残り資産計上) | ||
B | 80歳を超え、かつ | → | 4分の1 損金算入 (残り資産計上) | ||
(U) | 保険期間の60%相当期間経過後の期間 | @ | 各年の支払保険料 | → | 損金算入 |
A | 上記(T)により資産計上 した金額 | → | 経過期間に応じ損金算入 |